本場の現場(フランス)
今回はフランスのレストランでの経験を書きたいと思います。
前回も書いたようにとにかくフランス人との人間関係に終始苦労しました。
これは私だけではなく多くの日本人が海外で体験する壁だと思います。
もちろん料理以外でも海外で働く人は経験していると思います。
でいざ厨房で働く事になると概ね日本と変わらない印象。
初めは笑顔で挨拶、よろしくね!みたいな。
でも仕事が出来ないととてもシビアです。
生まれて初めてクビになるのを何回も目の当たりにしました。中々日本ではないですよね。
戦力にならない奴は無要と言う事です。
一度ブルゴーニュのレストランで、丁度私と同じタイミングで入った日本人の若い子が居て、
私は既にフランス生活も2年目、料理人としてのキャリアも12年.対して彼はフランスに来たばかり、歳は20代前半くらい、恐らくキャリアも数年でしょう。
その店のオーナーシェフは我々2人を振るいにかけたのでしょう。
言葉も話せない、仕事も出来ない、そんな若い日本人をイジメに近い叱責で、彼は真夜中、私の枕元で泣きながら出て行きました。
今でも覚えています。
当然と言えば当然ですが不要者に食わす飯は無い!と言う事です。
私は31歳で渡仏しました。遅い年齢で、会う日本人の中では何処へ行ってもだいたい年下が多かったです。
でも彼の様になんのキャリアもなくなんとかなるやろう精神で海外へ行くのは危険です。
ある程度、日本で訓練を積んでから行くのがいいでしょう。
あと補足ですが、やはりアジア人に対する偏見、差別は少なからずあると思います。
しかしこの壁はコミニケーションやその人の人柄でカバー出来ると思いました。